休息

今年に入って例のアレでどこも出かけてないし、

先週も先々週も仕事やら親戚の不幸や子の習い事やらで

妻君も俺もゆっくり出来ていなかった。めちゃめちゃ疲れていた。

アリナミンVを飲んでも治らない。もはや。

 

そうだ、近場のホテルでも土日に泊まって、気分変えて、ゆっくりすっか、となった。

本とかゲームとか好きな食い物とか酒とか持っていって、ダラダラする。

これや。

わりとすぐ行ける浅草に、良さそうなホテルがあったので平日のうちに予約した。

こんな時期なので、かなり眺めのいい部屋が定価の4割引。

しかも小学生までは無料だった。

金曜日の夜、子はテンションが上がりすぎて近所のホテルに一泊なのに、

リュックにパンパンにおもちゃを詰めていた。俺も週末に読む本を決めていた。

 

当日。嵐だった。天気予報では午後には止むとされていたが、

15時になってもアホみたいに雨が降っていた。

ちょっと前まで乾燥で山火事やべえとか言ってたじゃねえか。。。

 

こりゃ最寄り駅にすら行けねえ。。。。

 

呆然とした俺と妻君に、子らは、ねえ何時に着くの。

何時に行くの。ねえ。とプレッシャーをかけてくる。つれえ。

 

一瞬、雨が弱まった瞬間があって、今だ!と家族で駅へと飛び出した。

その瞬間、嵐は再度牙をむき、子と俺の傘をマンガでよくある逆向き状態にした。

もうこのまま浅草まで飛ばしてくれと思った。

 

浅草についても雨は止まなかった。殆ど人のいない土砂降りの浅草を

うおおおおと言いながら歩いてホテルに向かった。

たかだか20分ちょいで着くところになんでこんな無理していくのか。

運が悪い回のフジロックか。

 

やっとの思いで部屋に着いた。

さすがにスカイツリー浅草寺が見える、とても良い部屋だった。

俺たちの今日は、これから始まる。と全員が思った。

今夜という夜を、俺たちは過ごし倒す!!!と。

読書、お菓子、ジュース、ゲーム、映画、マンガ、酒。そしてすばらしい夜景。

 

妻君は、風呂はいるわと言って速攻でマンガを脇に抱え、バスルームへ消えた。

子らは持ち込んだ大好きなかんぴょう巻きを無心で食い、あつ森にふけった。

俺は焼き鳥とビールをお供に有料チャンネルに入っていたナイツ独演会を見て、ゲラゲラ笑った。

 

 

家族全員、夜10時前に、寝た。