スマイル

1か月くらい前だと思うけど、Mステに出ている森七菜をみた。
スマイルを歌っていた。ホフディランの。
初々しさと天真爛漫さを圧倒的に見せつけられた。
と同時に、なんとも言えない違和感も感じ、気づけば曲中ずっと俺は口が開いていた。
なんだろうこの感じは。
 
歌詞を思い返してみた。
 
 
いつでもスマイルしようね
とんでもないことがおきてもさあ
かわいくスマイルしててね
なんでもない顔してでかけりゃいいのさ
 
ねぇ 笑ってくれよ 
キミは悪くないよ
ねぇ 笑ってくれよ 
さっきまでの調子で yeah
 
 
。。。まずこれが原因なんだと思った。
元々はインディーズの弱そうな見た目のミュージシャン(男)が哀愁たっぷりに
歌うから成立する歌詞だ。なんというか、今のご時世に全然合っていない。
女よ、いつもニコニコしていろと。何も考えるな俺のためにニコニコしていろと。
 
アウトだ。一発退場だ。
 
しかも森七菜自身がそれを歌っている。または、歌わされている。
これ、どういう気持ちで歌っているんだろう。アホなのか。
もし妻君にいい曲だから歌ってくれとお願いしたら、調子にのんなバカと
複眼六角と百足蛇腹(蟲の呼吸)で俺はメッタ刺しにされているだろう。
森七菜19歳。何も考えていない、いい曲じゃんとか言われたらそれまでだが。
 
もうちょっと歌詞をみてみる。
 
 
いつでもスマイルしててね
深刻ぶった女はキレイじゃないから
すぐスマイルするべきだ
子供じゃないならね
 
 
うーん、大人の事情は考えろと。やっぱ俺のために笑えと。
どうしてこんな男目線の曲を。
 
Mステの森七菜の歌は上手だったけど、
なんというかクラスで1番歌のうまい子が元気に歌っているという感じで、
うま過ぎず、決してヘタではなく、ナチュラルで、つまりもう完璧だった。
 
そうだ。ナチュラル過ぎた感じがあった。
ナチュラル過ぎ、、、適度な感じを出し過ぎ
つまり演じていたのかもしれない。役者として。見る者がどう感じるかを
計算して。
 
スマイルの歌詞の最後はこうだ
 
かわいくスマイルしててね
人間なんかそれほどキレイじゃないから
すぐスマイルするべきだ
子供じゃないならね
 
スマイルという歌はこのラストがある事で全体の印象が違うのだけど。
19歳の森七菜。
あたしもう子供じゃないからどんな事だってやり切りますよ。スマイルで。
そういう決意を含んだ、業を自ら背負った歌なのかもしれない。
Mステは女優・森七菜が魅せたナチュラルの極みだったのかもしれない。そりゃ俺の口も開くわ。。。
 
 
なんも考えてない歌。
業を背負った歌。
 
どっちにしても、このスマイルを歌っちゃうのハンパねえなー、
と俺は森七菜に思ったのであった。とんでもない女優、なのかも。今後に注目。
 
 
ホフディランは「極楽はどこだ」という歌がとても好きだ。