数学者

大数学者・岡潔の本を読んでたまげる。

数学という単一学問を飛び越えて、

宇宙の真理を説いている。

 

たとえば川のせせらぎは超複雑な物理法則の組み合わせだって。

つまり自然は、人間の知力なんかてんで及ばないくらいの凄いことを

平然とやってるんだって。

だからわしらは自我なぞを中心にせず、あくまで自然の一部として

自分を認識するべしって。

知よりも意志よりも、なにより自分の外のものに対する情緒が大事だって。

自分以外のものを「想え」って。

 

 

ふとaikoの曲が、俺の心に入り込んでくる。

 

 

君にいいことがあるように  今日は赤いストローさしてあげる

君にいいことがあるように  あるように  あるように

 

aikoの「ストロー」がずっとループする。

大数学者とaikoは、たぶん殆ど関係ない。相似性などない。

でも俺の頭のなかではaikoが繰返し流れる。

 

君にいいことがあるように。

 

なんてすばらしい歌詞だろう。ほんとうにそう思う。

全ての君に、いいことがあるようにと、思いたい。

aikoと大数学者と、言ってること同じじゃねえか。

もしかしてaikoのおじいちゃん岡潔なのでは。

 

妻君に今週はMIU404一緒に観ようぜと言ったところ、

大好きな星野源綾野剛をなんで疲れたおじさんと観にゃならんのよ一人で見たい

のよ~、下行ってと断られた。

俺は麻生久美子を観たいんだよ。クソ。テンション星野減だぜ。

それだって俺は、君にいいことがあるように、と妻君に想う。そこは。

 

今朝は子にパジャマから服に着替えなさいと17回くらい言ったが

着替えず、ついに大声で言ったら泣き出し、あげく妻君に俺が泣かした

泣かすなんて最低と怒られた。

それだって子らには、君にいいことがあるように、と思う。

aikoのじいちゃん、ありがとう。ちゃんと伝わっています。

 

 

冷静に考えると、

赤いストローさしてあげる、ってaikoに迫られるのは、結構怖い。