ピカソ

なんか絵をみたくなって、ピカソを観に行った。

しかもピカソピカソでもセラミック作品。陶器。

ピカソは陶器もやっていたとか初めて知り、俄然興味が沸き

表参道に行った。家族で行った。

家族で陶器。最悪、誰か割るかもしれない、、、とか思いつつ。

 

かなりの至近距離で作品を鑑賞できた。

人の顔や牛や鳥をモチーフにしたものが結構あった。

子供のための鑑賞ワークブックのようなものもあり、

この壷はどんなことを考えているかな、みたいな事を書けるようになっている。

そんなもんで子らは面白くて立ち入り制限のロープきわきわまで近づき

作品をガン見するので、

親は、あー近い近い割る割る割る。近いって。ほら割れるから。近いって!

をかなりの回数言った。

 

途中で絵画作品もあって、レモンと茄子とあと何か(忘れた)

みたいな静物画があった。

俺はこれがめちゃくちゃ気に入って今かなり絵が欲しいのもあって、妻君に、

「こういうの、、、こんど買うかあ」とここは絶対賛同されると思いつぶやいたら、

「や、こういうのはまじで全然いらね。」と言われた。

結婚してえらい経つが、いまだ人の好みはわからない。というか移ろうのか。

かなり自信あったんだけど。趣味悠々

 

後半では南フランスらへんに移り住んだピカソの作品が展示されていた。

妻君はずっと作品をみつつ「やっぱ南欧だ」「どうりで南欧っぽいと思った」

南欧風の色づかいなんだなあ」とタカアンドトシばりに「南欧だ」を連発し

勝手にうんうんと納得していた。

俺は何が南欧風かよくわからなかったが、ピカソのセラミック作品は

とにかく南欧感がすごいらしい。

 

ピカソ60歳くらいが鳥を彫っている映像があった。

動いているバブロ・ピカソを初めてみたが、すごい眼差しだった。

迷いが感じられない、強い眼差しだった。

この眼がゲルニカを描いたんだと思った。

 

俺はピカソがとても好きになったので、

静物じゃないピカソの絵をいつか家に飾りたい。南欧風でもいい。

 

 

こじんまりとした展示場なので小一時間で見終わって、

茶でもすっか、となった。

表参道のそれっぽい喫茶店はそれっぽく混んでいて、

たまたま開いていた洒落たハンバーガー店で、俺はコーヒーと一緒に

ハンバーガー180円をおやつ代わりに頼んだ。

このハンバーガーが衝撃的なうまさだった。

初めてヒートテックを穿いたときのような衝撃。ぜんぜん違うじゃん、と。

とてもシンプルなハンバーガーだったが、パンは甘く柔らかく、

牛肉はよけいな味が一切せずただただ肉本来のうまみがした。

俺は今まで何を食っていたんだと思った。180円でどうしてこんな

ハンバーガーが出せるのかさっぱりわからなかったが、とにかくおいしかった。

うまい!と俺は8回くらい言った。コーヒーは普通だった。

 

ピカソで浮かれてしまったせいじゃないことを願って、今度もう一度、

あのハンバーガーを食べたい。