2020-08-06 夜に 東京。夜の10時。 俺はイモリのように畳に腹と手のひらをつけて、 じっとしている。 どこかの草むらでしずかに鳴く虫たちの声と エアコンが発する低くつめたい稼動音を同時に聞きながら、 ただ、じっとしている。 そうするしかないような、夜もある。 僕は死ぬように生きていたくはない、 と00年代に言った中村一義の眼に 2020年のことはどう映るだろうか。 そんなことを、イモリになりながら、思った。