ちびき
子が急に、金魚に名前をつけた。
ちびき、とつけた。
ひじきと同じアクセントだ。ちびき。「き」がYOSHIKI的な、秀樹的な、やんちゃな感じ。
子の謎のセンス。気に入ったので採用とした。
ちびきはワキンだが、先日、先に飼っていたリュウキンを突きに突き、しまいストレスで転覆させ、
最終的に尾ひれをボロボロになるまで追い詰め、死なせた。
知識がなく一緒の水槽に入れた俺が一番悪いのだが、
ボテっとしてとても愛らしかったリュウキンを殺った奴として、ワキンのことを憎く思っていた。
しかし、ちびき、と名付けられると、なんとも言えない愛おしい気持ちが芽生える。
いとこの小学1年生みたいな親近感になる。早くキャッチボールでもしたい。
子が、ちびき言うと「ティビティ-」みたいな発音になり、もうたまらない。
飼い主は勝手である。
今夜は子と風呂で、ちびきの歌を作る約束をしている。