小声で

発見をしてしまった。

人に何かを伝えるとき、大きな声で言うよりも、小声でささやくほうが

相手に響くことを。

 

最近、ご多分に漏れず我が家でも子に対しイライラする事があり、

つい大きな声で怒鳴ったりもしてしまう。

こないだは、自主的に勉強や習い事の復讐を何度言ってもやらない子が、

最終的に不貞腐れて親に無視を決め込んだので

「大人を、、、なめんじゃねえ!」という平常時だったら絶対に言わないワード

をかなりの大声で使ってしまった。

あと、いつも敷いてやっている布団を初めて敷かないでやった。

子、泣きまくり。その晩は地獄であった。

 

翌朝、朝食のときになんとなく小声でささやくように

「今日はさ、算数ドリルでもさ、パパッとやるか」

と言ったら。スッと魔法のように「うん」と言った。

 

これだ。小声の方が、ささやく方が、特別感が、君と僕ふたりの秘密感が、

出るのだろう。それが響くんだろう。たぶん。

俺はこれからはコミュニケーションは小声で行く。ウィスパーにいく。

小声いいじゃん。

 

そういえば大昔、つきあっていた子がカヒミカリィが大好きで、影響されて

俺のような者がカヒミカリィにハマるという、

『彼氏の影響で洋楽に詳しくなる彼女』の逆バージョンの状態のときがあったっけ。

俺には、ウィスパーボイスの素養があったのだ。

 

それから、子に何か頼んだり誘ったりするときは極力小声にすることで

なんとか日常がうまくいっている。

 

なお、例外もある。

今朝は妻君に『まだ食べ終わってないキムチ漬けがあるのに、競馬に勝ったからって

調子こいて新しいキムチ漬けを買って、しかも先に新しいのを食べたんで、冷蔵庫の

幅もすげーとるし、あと冷蔵庫が更に臭くなるだろうが罪(我が家法第158条)』

と怒られたので

とてもウィスパーに「ごめんね。気をつけるわ。」と言ったら

「あ?ぜんぜん聞こえねえよ!」とキレられました。

 

 

ささやく冗談でいつも つながりを信じていた(渚/スピッツ